淋病の薬にはどんな種類があるの?副作用は?

淋病は、角結膜炎や咽頭炎などの原因菌とされる淋菌に感染する事で発症するとされ、重症化すると子宮付属器や骨盤腹膜及び内臓にまで淋菌性炎症が発症する骨盤内炎症性疾患、血流によって淋菌が全身に拡大してしまう播種性淋菌感染症、精巣上体炎など重篤な疾患を併発してしまう感染患者も少なく無い性行為感染症です。淋病の治療法は、セフェム系抗生物質セフトリアキソンの静脈注射とアミノグリコシド系抗生物質スペチクノマイシンの筋肉注射による薬物療法が行われていますが、ペニシリン系やニューキノロン系、マクロライド系などの抗生物質を経口治療薬として処方している医療機関も数多くあります。淋病は、セフトリアキソンの静脈注射や抗生物質スペチクノマイシンの筋肉注射を1回接種するだけで治癒するとされていますが、淋菌による精巣上体炎や骨盤内炎症性疾患、播種性淋菌感染症など重篤な症状の場合には1日1回の接種を数日間~1週間程度継続されます。

セフトリアキソンは、従来のセフェム系抗生物質に比べて血中半減期が5.8時間~8.7時間と非常に長く改良されたβラクタム系抗菌薬です。βラクタム系のセフトリアキソンは、細胞壁合成酵素の基質と結合する事で淋菌の高い浸透圧にも耐える厚く丈夫な細胞壁の外層を構成するペプチドグリカンの合成を阻害する医薬効果を発揮し、主要成分ペプチドグリカンが欠乏した細胞壁は高い浸透圧に耐えられなくなり融解し死滅します。スペチクノマイシンは、リボゾームと呼ばれるタンパク合成開始複合体を構成するサブユニットと選択的かつ競争的に結合する事で淋菌のタンパク合成を阻害する医薬効果を示し、タンパク質が欠乏した淋菌は成長も増殖も出来なくなり徐々に体内の淋菌が減少し淋病が完治します。

セフトリアキソンとスペチクノマイシンは、医薬効果の強い抗生物質なので発熱や胃部の不快感、頭痛、発疹などの軽度な副作用の発症が大半ですが、医薬成分が肝臓で代謝され腎臓から排泄される抗生物質なので、急性腎不全や間質性腎炎、排尿障害、腎結石などの重篤な副作用を発症する感染患者もいます。また、体質によっては、アナフィラキシー様症状や偽膜性大腸炎、中毒性表皮壊死融解症などの重篤な副作用を発症する感染患者もいるので違和感を感じたら速やかに専門医に相談する必要があります。

淋病治療にはアジスロマイシンが効果的

淋病は、抗生物質を点滴や静脈注射などで体内に直接投与する治療法以外にもペニシリン系やニューキノロン系、マクロライド系の抗生物質を服用する薬物療法も行われています。ペニシリン系は、1928年の発見以来抗菌薬として淋病などの細菌性感染症の治療に用いられて来ましたが、ペニシリン耐性菌が数多く出現している事から耐性菌が少なく副作用の発症頻度の低いマクロライド系抗生物質アジスロマイシンが淋病の治療に効果的とされています。

アジスロマイシンは、スペチクノマイシンと同様に淋菌のリボゾームのサブユニットと選択的に結合する事でタンパク質の合成を阻害し淋菌に対して静的な殺菌効果を発揮しますが、人間の細胞内に存在するリボゾームのサブユニットと結合する事が無く安全性の高い抗生物質とされています。アジスロマイシンは、必要最低限の医薬成分濃度を持続時間の長短で医薬効果が決まる時間依存性の抗生物質なので、濃度依存性のスペチクノマイシンの様に中毒域を気にする事無く、1日に数回アジスロマイシンを適用量を継続服用するだけで淋病を完治させる事が出来ます。

アジスロマイシンは、服用による人間の細胞への影響は理論上皆無とされていますが、発熱や発疹、口腔内の水疱や潰瘍などの副作用に加え、アジスロマイシンは胃酸の影響を受け易いので吐き気や胃痛などの胃腸に関連した副作用を発症するケースもあります。また、アジスロマイシンは、医薬効果の強い抗生物質なので体質や体調によってはアナフィラキシー・ショックや粘膜障害、不整脈、筋肉の不調、四肢のケイレンなどの重篤な副作用を発症するケースもあり、特に腎臓や肝臓の機能が低下している患者の服用は腎臓や肝臓の機能障害を引き起こすリスクが高くなります。