尖圭コンジローマの症状とは?完治するの?

尖圭コンジローマは、100種類以上確認されている正二十面体のヒトパピローマウイルスの低リスク型6型や低リスク型の11型に感染する事で発症する5類感染症の性病とされ、男性では20代後半、女性では20代前半の年齢層で感染患者が最も多くなっています。尖圭コンジローマは、セックスの摩擦によって性器に出来てしまう非常に軽度な擦過傷からヒトパピローマウイルスが侵入する感染経路による感染患者が最も多いとされていますが、近年ではセックスの多様化によりオーラルセックスやアナルセックスなどの感染経路による感染患者も増加傾向にあります。

尖圭コンジローマは、平均3カ月とされる潜伏期間を経て白色や桃色、褐色、黒色などの先の尖ったイボを発症しますが、ほとんど自覚症状が無く感染に気付かないケースの多い性病です。尖圭コンジローマは、痛みや痒みのない数mm~数cmの硬く先の尖った乳頭状や鶏冠状のイボが発症し、患者によっては先の尖ったイボがカリフラワーの様に密集する症状を発症するケースもあります。男性は、先の尖ったイボが亀頭や包皮、冠状溝、尿道口など陰茎を中心に発症し、女性は外部生殖器や腟内部、子宮頸管部などに発症しますが、陰茎のカリ部分や陰唇に発症するフォアダイスと呼ばれる独立脂腺や真珠様陰茎小丘疹が先の尖ったイボの様に見える事から尖圭コンジローマと誤診されてしまうケースもあります。

尖圭コンジローマは、性器を中心に先の尖ったイボが発症しますが、陰嚢と肛門の間の会陰を経て肛門周辺にも先の尖ったイボが発症する肛門尖圭コンジローマの感染患者も多くいます。肛門尖圭コンジローマは、肛門周辺に先の尖ったイボが発症するだけで無く、気付かないうちに潰れたイボから流れ出たヒトパピローマウイルスが直腸で肛門尖圭コンジローマを発症させ、気付かないうちに重症化している感染患者も多くいますが、高リスク型の16型や18型に感染するとガンの発症リスクが高くなるので早期治療で完治させる必要があります。

尖圭コンジローマを完治させる方法

尖圭コンジローマは、表皮の基底層細胞でヒトパピローマウイルスが増殖する事で感染患部が拡大して行くので感染患部の破壊や切除を目的とした外科療法が主流でしたが、性器や肛門内部の感染患部を完全に破壊及び切除する事が出来ず、完治後3カ月程度で再発する感染患者もいます。近年では、切除手術や凍結手術、電気焼灼手術、レーザー蒸散手術などの外科療法に加え、多くの医療機関で患者への負担が少ない薬物療法が行われています。

薬物療法では、日本初の尖圭コンジローマ治療薬べセルナクリームやポドフィリン液、抗がん剤としても用いられている5-FU軟膏やブレオマイシン軟膏、漢方薬のヨクイニンなどが用いられています。ベセルナクリームは、サイトカインの産生を促進する事でヒトパピローマウイルスに対する免疫力を高めるウイルス増殖抑制効果とNK細胞やKT細胞などの細胞性免疫を活性化するウイルス感染細胞障害効果を発揮するイミキモドを主成分とする治療薬であり、継続治療上限期間を4カ月として週3回就寝前に塗布し起床後に石鹸で洗い流します。

5-FU軟膏は、ウイルス増殖に不可欠なDNAの核酸塩基の1つチミンの生合成を阻害するDNA合成阻害効果とウイルス増殖時のRNA複製の活性化因子と組み変わる事でRNA合成阻害効果を発揮するフルオロウラシルを主成分とする治療薬であり、1日1回~2回適量を塗布しラップフィルムで密閉する閉鎖密封療法が行われています。ブレオマイシン軟膏は、ウイルスのDNA合成を阻害するDNAポリメラーゼ効果に加え、DNA鎖を切断する効果を発揮するフルオロウラシルを主成分とする治療薬です。ポドフィリン液は、ポドフィルム茎や根に含まれる植物エストロゲンのリグナンの毒性を利用した治療薬であり、週に1回~2回感染患部に塗布し数時間後に石鹸で洗い流します。